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柴犬モモの憂鬱6
「こんにちは〜」
ハヤトの声がした。ついに奴らは来たのだ。

お母さんがハヤトを出迎えに玄関に行く。
そしてこちらの部屋に向かってきた。

きっとルイスは私の2倍になった体で飛びかかってくるだろう。私は押し潰されるかもしれない・・

来る・・来る・・・

ガチャ

キターーーーー!!

私は思わず目をつぶっていた。
・・・・・・・アレ?・・・来ない??

恐る恐る目を開けると目の前にルイスがいた。
「モモ姉さん、こんにちは。ルイスです。」
え?飛びかかってこない?おまけになんだ、このルイスの落ち着き払った表情は??

「どうしたんですか?姉さん。ルイスですよ?覚えていませんか?」
「いや・・、あのルイスなのか?」
「やだなぁー姉さん、そんなまるで死人が生き返ったのを見たような顔をして。」

ルイスの体は私の3倍になっていた。
そして、話のわかる犬になっていた。

「モモ姉さん、半年前は急に飛びかかったりして失礼しました。」
そう言ってヘラヘラ笑っている。この笑いはどうやら悪気があるわけではなさそうだ。
「私もようやく落ち着いてきまして、お手、座れ、伏せ、ゴロンが出来るようになりました。」
「う・・うん・・・そうなんだ。」
私なんてお手と座れしかできない。ルイスはかなりのエリート犬になっていた。

「ところで姉さん、これ。」
そう言って食べかけのジャーキーをルイスがモモの前に差し出した。
「手土産です。だけど、ごめんなさい。どうしても我慢ができなくて途中で少し食べてしまいました。」
食べかけのジャーキーをプレゼントするというのはいかがなものかと思うが、ルイスの気持ちが伝わってきたので私はありがたくいただくことにした。
「ありがとう。まぁゆっくりしておいき。」

  
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